【施工技術者向け】 思い出を運ぶ仕事

 木をただ抜かない。想いを次につなぐ“移植”という選択~

今回の現場レポートは、植栽工事です。駐車スペース拡張のため、お庭の整理と一部植木の移植を行いました。

伐根作業~未来の為の土台作り

Day1:まずは不要となる植木の伐根作業からスタート。

ここで重要なのは、地中に残る根っこまでしっかり取り除くことです。

伐根の重要ポイント 理由
根を残さない 後のコンクリート工事で地盤沈下の原因になるため
土に混ざる根を除去 根が混ざると「産廃処理費」が高くなってしまうため
掘削後の整地 次工程の施工精度が変わるため

 

「抜くだけの作業」に見えますが、実は次の工程を左右する大切な仕事です。

植物の命+家族の思い出を運ぶ繊細な仕事

Day2:この現場では、お客様が思い入れのある数本の植木を残したいというご希望のもと、同じ敷地内で移植工事を行いました。

▼同一敷地内での移植のメリット

  • 土壌環境が同じ → 植物へのストレスが少ない

  • 気候条件・水はけ・養分バランスが同じ

  • 当日中の移植が可能で成功率が高い

 

今回も、伐根と翌日移植という流れで作業を進めました。

移植の為の大切なステップ

移植はただ木を移すだけの作業ではなく、根を守りながら安全に移動させる高度な技術が必要です。

  1. 根鉢(ねばち)づくり
    根のまわりを丁寧に掘り、土を崩さず丸く掘り上げる

  2. 植穴(うえあな)準備
    根鉢より20cm広く掘り、中央を山形にして根が安定するよう整える

  3. 植え付けと灌水(かんすい)
    植えた後は水鉢を作り、たっぷり水を与えて根付きを促進

 

根は乾燥すると一気に傷みます。傷つけないよう慎重に、スピードも大切に進めます。

 移植は手間がかかる作業です。も、お客様が大切にしてきた植木を残すことができる――それがこの仕事のやりがいです。

この記事を書いた人

相場和幸

資格:2級造園施工管理技士、2級造園技能士

出身地:埼玉県朝霞市

趣味:野球

 

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