【技術職向け】既存床板を再利用した、応用編

水道配管メンテナンスに伴ううウッドデッキ修繕工事の仕上げ工程2日間

 今回の現場は、ウッドデッキ下の水道配管メンテナンスに伴い、床板の張替え工事を行いました。新しい床材と既存材を組み合わせる“応用編”の作業。仕上げの2日間を振り返ります。

◆ 1日目

 午前中は束柱の加工・取り付け、大引きの設置からスタート。

午後は束柱や大引きを仕上げながら、床板の加工や取り付けを進めました。

 

 既存の床板と新しい床板を組み合わせるため、高さや通り(直線)がきっちり合うかどうかが重要。少しでもズレると新旧の板がうまく噛み合わないため、確認作業は何度も繰り返しました。

また、新規の床板の枚数は限られているため、「どの板を交換すべきか」を慎重に見極めて施工。

夕方にはゲリラ豪雨が迫ってきたため、片付けを急ぎ、無事に1日目を終了しました。

 

◆ 2日目

 

この日は床板の仕上げ作業が中心。

午前中に残りの床板を加工・取り付け、午後は補強材や追加の大引きを入れながら作業を進めました。

 

建物の矩(直角)が少し狂っている部分があり、床板を縦に割いて寸法を合わせる必要がありました。細くなった床板の箇所には補強材を追加し、点検口を設けるための補助根太も入れながら仕上げました。

 

既存床板の再利用は見た目以上に難しく、反りや寸法の違いがあるため一枚ごとに専用工具を使い微調整が必要です。新しい材料だけで施工するよりも時間はかかりますが、無駄を減らしつつ、しっかりと仕上げることができました。

 

今回の学びと工夫

・既存と新規を組み合わせる工事は「高さ」と「通り」の確認が最重要

・材料が限られている現場では、交換すべき部分を見極める判断力が必要

・補強材の追加で、将来的なメンテナンス性を高められる

 

人工木材デッキの張替えは、一見シンプルに見えて実は奥が深い仕事です。既存を活かす工夫や、仕上がりを左右する調整力は、職人としての腕の見せどころ。

現場ごとに課題は異なりますが、その分「出来上がりの達成感」が得られるのが、この仕事の大きな魅力です。

ウッドデッキ専門用語の解説

ウッドデッキは、庭先や玄関まわりも設置される木の床のようなスペースです。見た目がすっきりしていて、くつろぎの場や洗濯物を干す場所としても人気があります♪

でも、だた木の板を並べているわけではありません。まず地面の上に束柱という支えを立てて、その足元をしっかり固定するように束柱固定金具を使います。これにより、揺れやズレを防ぎ、安定した土台ができます。

束柱の間には根がらみをという横向きの木材を通して、全体の強度を高めます。その上に大引きという横向きの木材を渡します。これがウッドデッキの土台になります。

さらに、実際に人が歩く部分に床板を並べて、しっかりと固定します。最後に横から見える部分には幕板を取り付けて、見た目をきれいに整えます。これにより、骨組みが隠されて、全体がすっきりとした印象になります。

こうした構造によって、ウッドデッキは安定感があり、長く安心して使える空間になります。

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